英語でよむ万葉集 (新書)
日経BP企画
英語でよむ万葉集
英語を母語としながら、現代日本語文学の作家として活躍する著者が、独自の感性で万葉集の約50首を英訳し、エッセイを加えた。 例えば、「田児の浦ゆ うち出でて見れば 真白にそ…」の歌。「真白に」だけならばpure whiteでいいが、驚きと畏敬がこもった「真白にそ」を表現するため、white, pure whiteと訳した。「あをによし 奈良の京は 咲く花の にほふがことく 今盛りなり」という歌では、「今盛りなり」の訳語に花と同じ語源を持つflourishを選んだ。自然の美しさ、明るさを比喩に、自文化をおおらかに主張する原作の雰囲気を上手に伝えている。 英語で読むことで、万葉集が描き出す雄大で厳かなイメージが、より一層広がるように感じられる。
(日経ビジネス 2005/02/21 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
内容(「BOOK」データベースより)
「万葉集にたどりついたとき、古い日本語というよりも、とても新しい文学に出会ったという不思議な感じがした」英語を母語としながら、日本語作家として現代文学をリードする作家の感性が、英語という鏡に古代日本語の新しい姿を映し出す。全米図書賞を受賞した名訳から選りすぐった約五〇首の対訳に、作家独自のエッセイを付す。
兼好法師の虚像 偽伝の近世史 (単行本)
内容(「BOOK」データベースより)
「徒然草は近世文学である」―近世初頭「古典」として発見された徒然草は、出版産業の興隆ともあいまって一大ブームとなり、おびただしい注釈書類を産んだ。そのなかで、中世には知られていなかった兼好の伝記資料が出現する。兼好と同時代の公家の日記の抜粋を称しながら、その実まったくの偽文であるその資料は、伊賀に発して何次かにわたって増殖、芭蕉とその一門のはたらきもあって広く流布し、これをもとにいくつもの兼好伝記が書かれた。そして、まるでこの偽文に仕組まれていた時限装置が作動したかのように、兼好のイメージは時を経て変転する。恋にも強い分け知りの法師、西行と並ぶまことしき隠者、江戸後期には、諜報謀略活動にいそしむ南朝の忠臣。江戸期の文芸・学芸思潮の変遷とともに、明治後半まで信じられていたこの偽伝と兼好像変転の顛末を活写する、気鋭の論考。
内容(「MARC」データベースより)
近世初頭からの徒然草ブームのなか、兼好の真っ赤な偽物の伝記資料が「発掘」された。好色法師、まことしき隠者、そして南朝の忠臣…。変転する兼好のイメージから近世の思想と学芸の変遷を映し出す、偽伝をめぐる文化史。
萬葉集釋注〈4〉巻第七・巻第八 (文庫)
出版社 / 著者からの内容紹介
無名歌人の息吹と、宮廷人の文学的盛況。
巻七では作者無記名の歌を詠題ごとに配列し、巻八では『古今和歌集』の先駆をなす四季分類を施し、これまでとは一変した配列方法で収録。歌を通しての人々の交流が一つの文化に達していた時代。
内容(「BOOK」データベースより)
奈良朝の無記名歌を集めた巻七と、天平の著名歌人の歌を集めた巻八とを収録。三大部立を基本としながらも、巻七では詠題ごとの配列を、巻八では『古今和歌集』の先駆をなす四季分類を施している。無名歌人たちの息吹に満ちた巻七、奈良朝宮廷人の文学的盛況を伝える巻八。両巻を繙けば、歌を通しての交流が豊かな文化に達していた時代があざやかに浮かび上がる。
新編日本古典文学全集 (66) 井原西鶴集 (1) (単行本)
出版社 / 著者からの内容紹介
"好色"の語が災いしたか、近代小説の祖とまで内外ともに評価の高い「好色一代男」をのせた教科書にはお目にかかったことがありません。「なんだ、ポルノか」くらいの軽い印象で素通りする読者が大多数だとしたら、ゆゆしきことと言わねばなりません。 好色(色好み)こそ、民族の元気、ひいては文化を支える営みである、とは、巻頭の古典への招待で暉峻康隆先生が力説されるところですが、この際、やや疲れ気味のあなたに是非おすすめしたい提言です。 桜もちるに嘆き、月はかぎりありて入佐山…… 冒頭からいきなり好物の桜餅が出たと勘違いした女子大生がいたそうですが、中沢新一氏が"横っとび"といわれるほど連想が自在で省略の多い独特の文体に素手で立ち向かうのは、土台、無理。 桜もすぐ散ってしまって嘆きの種だし、月も限りがあって山の端にはいってしまう。 下段の現代語訳へと眼を上下させるだけで、魅力溢れる歯切れのよい文体とともに確実に西鶴のメッセージはあなたに届くわけです。本全集ならではの強味と申せましょう。 自然美よりも人間的な愛欲こそという、反中世的な人間主義宣言。 この鑑賞注によって、「好色一代男」こそ元禄ルネッサンスの高らかなファンファーレであったことがよくご理解いただけると確信します。好色五人女、好色一代女とも。
出版社からのコメント
俳諧連句の早詠みチャンピョン・西鶴は「好色一代男」で初めて、小説に手を染めた。軽やかに展開するエネルギッシュな人物群像・時代風俗。権威の定評ある全訳と的確な語注・鑑賞で、浮世草子のバイタリティを今に。
日本書紀〈2〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
「天皇の曰はく、『烟気、国に満てり。百姓、自づからに富めるか』とのたまふ」(仁徳天皇七年四月)。任那・新羅の抗争、日本武尊・神功皇后の熊襲征伐、新羅出兵など、「巻第六 垂仁天皇」から「巻第十三 允恭天皇・安康天皇」までを収録。
古今和歌集 (3) (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
古今集は勅撰二十一代集の嚆矢であり、それ以後の勅撰集・私撰集の規範となった。平安時代の最も優れた歌一千余首を精選分類したもので、歌を通して平安貴族の情趣的生活を窺い知ることができる。
著者紹介
1909年生れ。1934年東京帝国大学文学部卒業。国文学(平安文学)専攻。元・愛知大学学長。文学博士。著者に『西行全集』『日本歌学大系別巻』『古今和歌集成立論』『西本願寺本三十六人集精成』『平安時代仮名書状の研究』など。
古今和歌集 新編日本古典文学全集 (11) (単行本)
内容(「BOOK」データベースより)
王朝盛時の美意識を、優雅に謳う千百余首。わが国初の勅撰和歌集を全一冊に収録し、平明な現代語訳や精確な頭注、的確な解説とともに紹介。
高校生のための古文キーワード100 (新書)
内容(「BOOK」データベースより)
古文では、人の気持ちを表現する心情語が読解のキーワードである。本書は、その心情語を中心に、古語を100語ほど厳選して収録し、『源氏物語』『枕草子』など有名作品の例文を訳つきで紹介しながら、わかりやすく解説する。根本の語義・語感を重視し、関連語・慣用的用法などにも触れてあり、豊かな古典の世界への格好の案内者となるだろう。コラム「読解の知恵」は重要な構文・語法を説き、これも必読。
内容(「MARC」データベースより)
心情語を中心に、古文読解のキーワードとなる100の古語を収録。「源氏物語」「枕草子」など有名作品の例文を訳つきで紹介しながら、わかりやすく解説する。根本の語義・語感を重視し、関連語・慣用的用法にも触れる。
ビギナーズ・クラシックス 万葉集 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
名歌140首を丁寧に解説。万葉集が不思議なほどよく分かる!楽しめる!
日本最古の歌集万葉集から名歌140首を選び丁寧に解説。歌に生き、恋に死んだ人々の歌を、しみじみ味わう本。参考情報を付しながら、古文の力がなくても十分古典の面白さがわかる。ビジュアル面も充実。
内容(「BOOK」データベースより)
さまざまな階層の人々が自らの心を歌ったわが国最古の歌集「万葉集」から名歌約140首を選び丁寧に解説。参考歌を含めて約200首を収録。参考情報を付しながら、歌に託した万葉人のさまざまな思いがよくわかるように構成。原文も現代語訳も総ルビ付きで、朗読にも最適。
枕草子 (単行本)
内容(「MARC」データベースより)
田辺聖子によるわかりやすい現代文と、美しい写真で、清少納言の世界へと誘うビジュアルブック。大きめの文字と豊富な読み仮名で、初心者や年配の読者に配慮。見開きごとの脚注で、知らない言葉もすぐにわかります。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
田辺 聖子
作家。昭和3年~。大阪府生まれ。夫婦や男女のこころの機微を巧みに描き出すその作風はファンの心をとらえてやまない。昭和39年に『感傷旅行』で第50回芥川賞を受賞。他にも『女の日時計』『花衣ぬぐやまつわる…わが愛の杉田久女』(62年・女流文学賞)、『ひねくれ一茶』(平成5年・吉川英治文学賞)などその著書は数多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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